第14章 独立性を向上する


原典: Promoting Independence
URL: http://www.collmed.psu.edu/pedsonco/Chapter14.OL.html
訳者: Grandpa Tony@Dinosaur
email: [email protected]

[この家庭でのケアに関する情報はほとんどの状況に当てはまると思われますが、そうではない場合もあります。医師や看護婦がここに書かれていないことを勧めるときは、その指示に従って下さい。


問題を理解する


お子さんがガンあるいはその他大変な病気と診断されると、お子さんの人生で変化が起き、新たな道が加わることになります。病院や治療する診療所などに通うことがお子さんの日課の一部となるからです。

このような変化が恐くなってお子さんは退行、つまり発育の初期の段階に逆戻りすることがあります。たとえば、よちよち歩きの小児がトイレの訓練をして"おむつ離れ"をしたのに、また"おむつ"に戻ったり、また哺乳ビンを止めたのに再び求めるようになったりします。 幼稚園児が親指しゃぶりを再発したり、小学校に入学した子供がおねしょをまたはじめるたりすることもあります。礼儀正しかったティーンズがねだるようになったり反抗的になることもあります。

このような状態は自然な一過程であり、時が経てば卒業していくでしょう。一方、彼らが病院や診療所で気持ち良く過ごせるようになるまでには時間がかかります。

親としては問題に直面します。病気のお子さんを守り養育するのが親としての普通の本能であるとき、お子さんが過度に依存的にならないよう気をつける必要があります。

特に混乱や動揺の真っ只中にある時には、お子さんをかまうことは、あなたがまだコントロールできる数少ないことの中でも中心的なことであるだけに、厳しい態度をとることは多くの親御さんにとって難しいのです。 親御さんとしてはガンの病状を操作したり、あるいは治療を行なうことはできませんが、お子さんをかまうことをコントロールすることはできます。

与えることと屈することの間をくぐって正しく進んでいく必要があるでしょう。独立心を向上させる選択肢をこどもに与え、情緒面の発達を遅らせるすべてのわがままや要求に屈してしまいそうな誘惑に負けないことが大切です。

ティーン・エージャーに対しては特別な繊細さを必要とします。それは、この時期に彼らの独立心が育ち始める時期だからです。誕生からずっと育ててきた幼児のように、ティーン・エージャーを自然と見てしまい、親の保護本能が強いものであるだけに、一歩さがり、お子さんが自分の時間や場所を持てるようにすることが必要です。

あなたの目標は:

専門家の助力を求めるのはいつか



次に述べることが一つでもあてはまれば、医師、看護婦、病院のソーシャル・ワーカーあるいはカウンセラーの支援を求めるべきです

お子さんが治療に対して非協力的になった
普通、あなたや医療関係者はお子さんが気の進まない状態になっていく兆候に気付くものです。もしお子さんが何かを受け入れることがどんどん難しくなってきたときには、医療関係者に何か別の方法や薬品で替わり得るものがあるかを尋ねてください。しかし、このような段階を過ぎ、お子さんが協力を拒否する状態であれば、速やかに医師や看護婦に話す必要があります。
お子さんが急に人格に変化を見せ、このような変化から立ち直らない。
お子さんが普段は闊達で友好的であるのが沈み込んだり、いつもは静かなこどもが怒ったり、罵ることなどは、緊急にことを起こさないといけないほどの注意信号ではありません。しかし、変化が根強く続き、お子さんがそのような状態から抜けきれないような時には医師や看護婦に話してください。
あなたが介護者として自分の手に負えないとか、必要な支援を失ったと感じるとき
あなたやお子さんが極度な心の乱れがある場合には、このような状況が定着してしまわないうちに、すぐに援助を受けるようにしてください。このような状態にあるかどうかを知る一つの方法として、今までにお子さんに対して常に有効であったことが、もはやお子さんに効かなくなったかどうかを見ることです。このような状態を続けると、あたな自身が疲れ果て燃え尽きてしまい、お子さんに最善な世話を行なうことができなくなります。このガイドの"親の抱える不安"にストレスに対処する介護者と子供双方のためのアイデアを述べております。



あなたにできることは何か


依存過剰にならないようにする
お子さんの独立性を促し、あなたに過度に頼るようになるのを避けるにはいくつかの方策があります。

このような状況下であってもできるだけ普通に扱うこと。
このことはガン治療を受けている子どもが健全なる態度と自己概念を育むための最も有効且つ唯一の方策です。もちろん診断や治療を受ける以前の状態に戻ることは当然不可能ですが、ある種の正常性を保つことは可能です。もし、あなたが今までの全てのルールを突如として変えると、お子さんは何故?と問いかけ、あなたが何か深刻なことを知っていると結論付けます。お子さんは「なぜ自分はもう食卓の準備をしなくてよいのか?皆が自分にすごく優しくしてくれるのは自分が死ぬからにちがいない」と考えるかもしれません。お子さんが家庭での手伝いなどを続けられない肉体的な理由がないのならば続けさせるようにしてください。もし、肉体的にできないのであれば、何か別の仕事を探してあげることです。
この文節を心に留めてください。 独立は希望である。」あなたがお子さんに今までと同じようにものごとを続けて行なうよう促すことが希望を奮い立たせるのです。これは子どもがこの先も生き続け、治療もある時点で終わる―それで子どもの病気が治ろうと、ただ一定期間だけ良くなり後に再発しようと―そして希望がもてる理由があるという、メッセージを親から子へ送っていることになるのです。
ここでお話する問題は日程作成や日課にも及ぶことになります。ある時は、 ガンを患っている子供たちはウイルスなどに抵抗力が弱く、他の子供たちや人込みに混じることに制限を設けるのは賢明です。 しかし、極端に避けてはいけません。もし主治医がよいと言えば学校に行かせ、まぬがれない咳や風邪あるいはインフルエンザなどに対する見当違いの恐怖心から、子どもを家に閉じ込めておくことのないようにしてください。友達と一緒に過ごし、通常通りに学校に通い、日課をこなすことは学習面での向上だけでなく、情緒や社会性の発達をも促します。疑わしいと考えるのであれば、主治医に尋ねてみることです。
他の理由は生活の質に関わるという点のみです。甘やかされつくしたお子さんは本当に甘やかされることを喜んでいたりはしないのです。
日々の行為に対して節度をもたせる。
子どもの振る舞いに以前と同じように制限を設けることは、子どもを普通に扱うことと密接に関係があります。 ガンと診断を受ける前に小さな弟をいじめてはだめだったのなら、今でもだめであるべきです。日々の行ないで以前にいけなかったことは同じ様に今もいけないこととしてください。もし、この子がガンを患っていなければ、このような状態ではどのように対処しただろうと自問し、そのように対応することです。
冷静を保ち、あなたの不満をお子さんにやつあたりしないこと
どんなことをしてでも、お子さんを恐がらせるようなことは絶対に避けます。たとえば、「この薬を飲まないのなら、私は家を出て行く」とか、もっとひどいのでは「これをのまないと死んでしまうことはわかっているでしょう」などということです。 お子さんはすでに不安になっているのですから(たとえば、不快な薬をのむことや、あるいは痛い処置をする間、じっと座っているなど)、新たな恐怖を与え脅すのは無意味なことです。 子どもは一度に一つ以上の危機に対処することはできません。親の愛情がお子さんの振る舞いに左右されるものではないと子どもを安心させてください。
正直であること
親としてお子さんにこれから痛い処置をすることを伝えなければならないのは大変つらいことです。しかし、知らないふりをしたり、あるいは大変に痛いと分かっているのにそんなに痛くないよと(お子さんにはすぐに分かること)言ってお子さんをだますことはもっとひどいことです。 たとえば、お子さんの「今日は病院で何をするの?」という質問に答えが本当に分からないのであれば、分からないと答えることです。 あるいは、分かり次第伝えると約束をするのです。約束を破ったり、正直でなかったりすることはお子さんの不安と孤独感を募らせるだけです。反対に信頼関係は、情緒面や精神発達面で、実年齢以上にぐんぐんと成長するのに役立ちます。
選択の道を与える。
家庭でも病院でも、お子さんがしたくないことでもしてくれるように、子どもと交渉するのはつらいものです。命令的な口調を投げかけたり、最後通牒を渡す様な言い方をするのではなく、選択を与えることで創造性を見出してください。患者や医療関係者の間でよく行なわれているこのようなアプローチを試してみることです。
「薬を飲まないといけないよ。だけどこの方法が嫌なのはわかっているから、別の方法ではどう? 錠剤をアップル・ソースがチョコレート・シロップで包んでみる?粒の薬が嫌なら液の薬ならいい?」
「薬を2時までに飲まなければいけないの-今飲む?それとも5分後にする?」あるいはお子さんにタイマーを持たせて「このタイマーが鳴るまでに、この粒を飲もうね」と言い聞かせます。あるいは「好きなマンガの放送が終わるまでに、粒をのもうか?」という風にいいます。
「3種類のピルを飲まなくちゃならないけど、どれから先に飲むの?」という言い方もできます。
このようなことは年齢の高い小児やテン・エージャーにとって効果的です。 たとえば17歳の息子が彼の化学療法で長く週末を友達と海岸で過ごすために治療の予定を再調整したいと言う希望があれば、そうすることに何も問題はありません。。
いいところはどんどん褒める
否定的なことに焦点を当てるのは容易ですから、お子さんには褒め言葉や肯定的なことばをいってあげることを心掛けてください。たとえば、お子さんがつらい治療をとても上手にこなしたときは、そのことに気づいたということを、必ず声に出して告げることです。このことは後で同じ様なことや別の問題にお子さんが対処するときに助けになるからです。同時に、ガンの治療に関係のない普通のことで褒めましょう。たとえば「テーブルのセッティングが大変に良いね、ありがとう」などと言うことです。
病院での滞在を注意深く計画をたてること
特に年少の子どもにとっては病院に居ることは恐いものです。 親から離れるのは初めてかもしれません。病院になじみ、心を和ませる方法として、自宅で慣れ親しんでいるものや、家族の写真などを持ち込んでみてください。
病院での行事に参加させて、何がいつはじまるのかがわかるように、日課を築きます。子どもによっては親と離れるのが難しいことがあります。必要に応じて、こどもから離れる時間を徐々に延ばし、一晩、家から離れた別の場所に泊まれるようにするのもよいです。あなたに電話ができることをわからせてください。また、あなたが病院を訪ねることができないときに、身内の人や友人が見舞いに行くように手配することが、安心をもたらします。反対に、ティーン・エージャーの場合には違う態度をとります。彼らは親が付きまとうことを嫌います(以下で述べる"ティーン・エージャーに場所と時間を与える"を参照)。
して欲しいことははっきりと言葉に出す
治療法によっては不愉快であったり、痛みを伴うこともあります。お子さんが嫌うようなことをするとき、親は子どもにそれをさせるよう協力する必要があります。みだりにおどして「じっとしていないと、押さえつけないといけなくなるよ」と言うよりも、同じ意味のことを優しい言い方で「動かないようにしてね、もしできないなら手伝ってあげるから」というように置き換えてください。
過去に効果のあったことを思い出すこと
過去につらい経験をした時に子どもさんがどうやって乗り越えたかを思い出しましょう。たとえば学校での遊びや運動の競技、あるいは以前の入院などの場合です。もし医療担当の方がまだそのような方法を聞いてないなら、お子さんがいつもストレスや新しい問題にどんな風に対処するかを知らせてください。そうすれば彼らはこの先どんなことが起き、お子さんとどんな話をするのがベストかがわかります。

特にお子さんがティーン・エージャーの場合には、自分の身体の状態を知るように、また看護や治療に関する決定に関与するように、うながして下さい。

治療や介護に関して計画や意思決定する際にはお子さんを中心に置くことです。主治医と話しをする時に親が子どもに代わって質問するのではなく、お子さんが直接主治医に質問するように仕向けます。たとえば、「マイケルがこれを知りたがっております」と言うかわりに、「マイケル、あなたは先生に何を質問したいの?」と言うのです。また、お子さんが直接答えたり参加することは自己管理を身に付けるのに役立ちます。
就学年齢に達している子ども、特にティーン・エージャーのお子さんには自分の病気について学ぶようにさせ、またお子さんと同じような年齢の子どもでガンを患っている人たちと話しさせます。その結果それらの子供たちがどのように対処してきたかがわかります。スタッフに、現在同じような問題を抱えた子どもがいるかを尋ね、彼らと会う機会が持てないか聞いてみましょう。
十代の子どもはよく、引きこもりがちになり、困難に一人で立つ向かっているような感じがするようです。さらに、彼らは小さい子どもたちよりも状況を理解し、いずれ最後には死ぬという考えを持ちます。
どのような場合でも、この原則は当てはまります――より良く知らされている子どもは治療に良く反応する。

ティーン・エージャーのお子さんには一人になる場所と時間を与え、友達を保つよう励ます

ティーン・エージャーのお子さんに24-時間付ききりで看護して息苦しい思いをさせないことです。一人になる時間が必要なのです。診断を受ける前までは付ききりではなかったのに、今は付ききりでは自然ではありません。
ガンとガン治療は十代の子どもたちの人生にとって侵入者のようなものです。大人へと成長していく過程にあり、より一層自己を管理し独立心を確立させる、まさにその時にガンの診断を受けて、彼らからコントロールする力を奪いとってしまうのです。こうしたことから、できるだけ通常と同じような状態を保つことが大切なのです。
友達が会いにくるように仕向けることも必要です。特に未だ車を運転しない友達を病院に車で土曜日に一日連れて行くことなどを考えて下さい。彼らが病院のラウンジで共に過ごしている間はあなたや家族は病室に居るか、あるいは友人が病室やカフェテリア、その他の場所で面会してもいいのです。このような気配りを行なうことで色々な目的を達成できます。― お子さんの友人との付き合いに邪魔をすることなくあなたの存在も示しております。また10代のお子さんが友達を必要としていることに真剣に理解を持ち、喜んで援助していることを子どもに態度であらわしています。またあなたがすぐそばに連れ添ってはいなくても、お子さんのそばにいたいという自分のニーズも満たしています。 色々なことをバランスよく保つ ―
★?病院への訪問を別の日にすることもできます;お子さんの友達は夏の時期でなければ学校の用事があり頻繁に見舞いに来ることはできないでしょう。(訳者注:アメリカでの学校制度は夏休みが学年の変わる学期末のため日本と比べて長い)

依存状態に対処する

もしお子さんが一種の依存体質にはまり込んでしまったり、あるいは小さい時の状態に逆戻りするような兆しが見え出したときには、独立性に向かうように操縦する手段を取ることが必要です。

我慢強く見守る
このような問題はふつうのでき事であり、プレシャーやストレスをあなた自身にさらにかけたり、お子さんにかけることはそのような行動を長引かせることになります。お子さんへ無理のない期待を持続させるように試してみてください。もしお子さんが哺乳ビン(訳者注:日本で最近使われているマグマグなども含むのでは)から離れたばかりであったり、不慣れなガン治療をはじめた状態であればまたビンに戻りたくなるものです。 しばらくは良いとしましょう。お子さんは元のレールに戻り、通常の養育状態に返るでしょう。
日々の流れを保つ
ついお子さんが可哀相に感じられ、家庭内の雑用から開放したいと思うでしょうが、今まで通りの家庭内の流れを通常に保つようにしてください。 もし、お子さんが肉体的に今までと同じような手伝い(たとえばさら洗いやゴミ出しなど)を続けることができないのであれば、何か代わりのこと、たとえば軽い作業でほこり払いや郵便物を選り分け開封するなどをさせます。
選択の余地があるときは、何があるのかを示して選択させる
お子さんが何に対しても自分の思うようにはならないと感じているのであれば、できることを選ばせて思いがかなう機会を与えてみることです。何を着るのか、何を食べるのか、いつ運動をするのかなど些細なことでもいいのです。
してほしいことは、はっきりと言葉にする
治療によっては不愉快であったり、痛みを伴うものもあります。このような問題にどのようにして対処するべきかのアイデアを得るため、治療担当者が子どもたちを怒って脅すことなく要望を受け入れさせて上手に治療を進めている状況を観察することです。自宅、病院あるいは診療所でお子さんが嫌がることであっても、それをさせるように親が求められるときがあるでしょう。みだりにおどして「じっとしていないと、押さえつけないといけなくなるよ」と言うよりも、同じ意味のことを優しい言い方で「動かないようにしてね、もしできないなら手伝ってあげるから」というように置き換えてください。
お子さんの肯定的あるいは建設的な行為には褒め言葉を
この方法はお子さんに正しい行為を行なうための道を付けることで子どもを依存から遠ざけるのを助けます。 もし、お子さんが処置などを上手にこなせたら、そのことを明らかに認めて子どもに告げましょう。
お子さんの情緒に合わせる
お子さんが何を感じているかを話さない時には、あなたがそのことについて話しを持ち掛けてみます。たとえば、「本当にこんなことは恐いと思っているのでしょう、こんな風に反応してもそれが普通なのよ、病院に入院することは恐くて、いやよね」といったように話し掛けます。あなたの言葉が図星ならお子さんはたぶん考え始め「そのとおり、本当にそう思うわ」といい、そのことを説明し出したりさえするかもしれません。同時に、あなたが子どもを理解していると示すことにもなります。
以前に良くできたことを話す
お子さんがガンの診断や治療が行われる以前に、ストレスの多いできごとや、かつての入院体験などにどう対処したかを思い出してみてください。それが、お子さんを今回の問題についてどのように対処させるべきかの手がかりとなるかもしれません。
治療担当者の忠告が無愛想でも聞く耳をもつ
ふつうは親は何が自分の子どもために最善なのかを知っているものです。しかし、危険な病状が周囲にあるときは親の判断が曇ることもあるものです。もし、医師、看護婦や病院のソーシャル・ワーカ―があなたを隅に連れて行き、お子さんの躾に対して「ジェニファーに欲しがるものを何でも与えるのをやめないと、あの子は甘やかされたダメ人間になるわよ」などと不愉快な表現をしたとしても気を悪くしないで下さい。このような表現は彼らの長年にわたる数百と言う多くの親子関係から積み上げたものです。もし担当者がこのようなことを言うときは、真実である可能性が高いのです。(よかれと思って言っていることを理解してください。)
ティーン・エージャーは独立と依存の双方を行き来するものであることを理解すること
ティーン・エージャーに関して言うと、ガンの診断や治療の前には、なんでも自分で決め独立心があるように振る舞っていたでしょう。いまは、親御さんは彼らに小さな子どものように色々と指示をし、病院や診療所に行かなければならない日時を話していることでしょう。お子さんは、保護を求めて近寄り、世話されたり慰められたくなり、また独立心との間を往復することがあります。このようなことからあなたは本能的に世話係を装うでしょうが、お子さんを息苦しくするのは避けるべきです。できる限り独立して立ち回るように促すことが双方にとって健全な関係になるからです。覚えておくべきことは、お子さんの態度が依存的状態にはまり込まない限り、双方の間をさ迷うことは問題がないということです。
ご自分の求める方向であることを確かめる
お子さんの問題や状態のみに偏り、自己の求めるものを無視することは容易なことです。 しかし、ご自分が休養し、回復する時間を確実に持ちましょう。支援を提供するグループやコーヒータイム(談笑時間)について医療関係者に尋ねることです。このような機会は病院あるいは診療所で週あるいは月単位で行なわれております。 中には治療を受けた経験のある患児の親御さんで、今はもう治療が済んでいる経験豊かな方が参加しているものもあります。



考えられる問題点


我が家では子どもにこのようなことを決して話してはおりません。娘にとても苦痛の伴う治療を受けなければならないなどと話すのは耐えられません。」
アドバイス:正直であることがベストであるのは変わりありません。正直に対処することで、お子さんは情緒も精神面も成長し、また完成されて行くことになります。これから何が起こるのかをお子さんが前もって知ることで看護はより容易に進み、良い結果を生むことになります。もしあなたの家族背景や文化的あるいは宗教的な背景から、オープンに話すことが代々からできないのであれば、そのことを医療スタッフと話し合ってください。 恐らく彼らはお宅と同じような境遇にある家族に会わせ、そのような家族の問題への対処と経験を分かち合えるようにするでしょう。。
"息子ができないことがあるのでは思い、私は時間があるだけ彼と一緒に過ごしてしまうのです。今までにしつけて来たことへの罪悪感を持ちたくないので"
アドバイス: 息子さんはやっていけるのです、もしあなたが彼の努力を今無駄にすると、将来においてこのようなしつけにより多くの労力を払う必要に追い込まれことになります。
"私は何でも管理下において子どもだけの好きなようにはさせないのですが、マリッサの祖父母がいつでも娘の言うなりにしたいようなのです"
アドバイス:もしあなたの身内から、娘さんを普通に扱ってもらえないと思われるのでしたら、医療スタッフにから身内のかたに、お子さんの要求に屈することがなぜその子の情緒の発達にとって健全でないのかを説明してくれるように頼みましょう。権威ある人からの意見であれば効果があるでしょう。


あなたの考えを実行、調整するために


結果の点検
あなたのお子さんが常に親御さんがそばにいなくとも、ものごとを行なうことを学んでいますか? 幼いときの行動が戻っていた場合は、お子さんが徐々に正常な方向へと戻りつつありますか?

医療従事者は毎日ガンを患った子どもたちとご両親との関係を見ているので、貴重な情報源であることを考えてください。千差万別の人間性がありますが、彼らは精神的に独立心の備わった健全な状態へと成長するために、子どもが必要とする良いアイデアを持っているでしょう。

もしあなたの計画が機能しない場合。
"専門家の助力を求めるのはいつか"と"依存状態に対処する"の項を参照し、あなたが何かを見落としていないかを確かめてください。もしお子さんが小さな時の行為から離れられない、あるいはあなたの手綱も限度に来ている感じられた場合には、医師、看護婦、ソーシャル・ワーカーあるいはカウンセラーに助けをもとめてください。

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