第3章 発熱と感染


原典:Fever and Infections
URL:http://www.collmed.psu.edu/pedsonco/Chapter03.OL.html
訳者 : 撫子なんちゃん

問題を理解する


発熱と感染に取り組むのはなかなか大変なことです。感染症に罹った徴候としてもっとも良く現れるものが(ただし、それだけではありませんが)発熱です。感染と発熱の問題は、化学療法を受けている若年層の人に起こりやすく、それは化学療法によって白血球数が減少しているからです。白血球は感染源と闘い身体を守るのに役立っており、白血球が減少すると感染の危険性が高くなるわけです。この状態を「好中球減少症」と呼びます。白血球数が低くなって、熱(やその他の感染の徴候)が出たら、身体が自分で感染と闘う力が落ちているため、感染源が何かを見つけたり、考えられる感染に対して治療をすることが特に重要になってきます。

あなたの到達目標

必要な時に助けを求める。
高熱を下げる。
感染症にかかる危険を減らす。

専門家の助力を求めるときはいつか?


一番の問題は医師の力を必要とするかどうか、ということです。患者の体温を計ってみて、以下のようなケースに一つでも当てはまれば直ちに医師または看護婦に連絡をしてください。

いつ計っても、口腔で計った体温が38.3℃ある。
正確で読み取りやすい体温計を使うことが大切です。デジタル式の体温計は一番使用が簡単です。体温の測定が終わると、正確な数値が文字になって表示されます。薬局などに、「デジタルの体温計をください」と頼みましょう。ガラス製の水銀体温計を使うときは口の中に3分間入れておくか、脇の下に5分間挟んでおきます。体温計は直腸にいれないでください。直腸で体温を測ると化学療法を受けているお子さんでは、感染や出血を起こすかもしれません。
いつ計っても脇の下での体温が38.3℃ある。
子どもの体温は脇の下で測るのがとても一般的です。これは腋窩(えきか)体温といわれます。脇の下で計った体温は口腔で測った体温よりも若干低めに出ますが、これでも構いません。水銀体温計を使うのなら、脇の下に5分間挟んでおいてください。
37.8℃以上の発熱(腋窩でも口中でも)が4〜6時間以上続く。
ひどい悪寒がして震える。特に中心静脈ラインを洗浄したあとなど
寒気がするときは、熱が今から出るという印です。発熱の前に寒気がするのは良くあることです。お子さんが悪寒があるなら、体温を計り、すぐに医師に連絡してください。中心静脈ラインを洗浄した後に悪寒が起きたなら、ラインの中にいた細菌が洗浄のときに体内に入ったということかも知れません。すぐに体温を計り、悪寒が落ち着いても、必ず悪寒のする前に中心静脈ラインを洗浄したことを報告してください。
次のような徴候がどれか一つでもある。(発熱していなくても)
熱が出ていなくても感染があることを示しています。特に最後の症状「別人のようになった」は気がつきやすいものです。どれがあっても、電話をしましょう。
水分も摂れないほど衰弱している。
何度もトイレに行きたがる。排尿時に痛みがある。
2歳の子どもだが、8時間排尿がない。2歳以上の子ども、あるいは2歳未満のこどもで、12時間排尿がない。
見かけない赤らみや腫れがある。
これまで出なかったのに、咳、息が速く浅くなる、などが見られる。
風邪症状やのどの痛みがある。
おなかが痛くなった。
下痢をする
眠気が増す。
イライラして起こりっぽい。
元気がなく遊ぼうとしない。別人のようである。
医師やナースに連絡するときは次のようなことを明らかにしておいてください。
  1. 「体温は何度でしたか? 何回計りましたか?」
    正確にどのぐらい高熱が続いているのかがわからなければ、熱を測った時間と、他に変わったことに始めて気がついたときがいつかを知らせます。(肌が赤らんだ、汗をかいた、子どもが暑いとか「熱があるみたい」と訴えたなど)
  2. 「お子さんの熱が出始めてから、あるいは今から8時間さかのぼって、どのくらい水分が摂れていますか?」
    水分がカップやグラス、ボトルにして何杯摂れているか、尿がどれだけ出たか、という情報で、患者が脱水症状になっていないかどうかの判断が医師やナースにはできます。お子さんが普段飲むよりも少ない量の水分(水、ソーダ水、スープなど)しか摂れてないときは必ず伝えてください。
  3. 「尿の出方はいつも通りですか、それとも量が減っていますか?」
  4. 「前回化学療法を受けたのはいつですか?薬は何が使われましたか?前にもそうした薬を使って熱が出たことがありますか?」
  5. 「前回の血液検査で血球数はいくつでしたか?それはいつどこで検査しましたか?」
  6. 「お子さんの体重はどれだけですか?」

常にお子さんの治療をしている腫瘍科のスタッフに連絡を取ってください。できるだけ地元の医師とでも連携を取るようにしますが、(お子さんの状態で)何がどうなっているかを知りたいのです。

連絡するときには次のようにしてください。

「私はマイケル・スミスの母でジョン・スミスと申します。息子のマイケルはハーヴェイ先生に診てもらっています。3歳で、白血病に罹っています。家庭看護の「発熱」のところには悪寒がして震えがくるようなら連絡をするように書かれていたので、電話をしました。体温は1時に測ったときは38.6℃ありました。5日前に化学治療を受けています。」

あなたにできることは何か


連絡を済ませたら、その次に家であなたにできることは次のようなことです。

少しでも高熱を下げる。
アセトアミノフェン(タイレノールやその他の商品=ピリナジン)を使ったり、熱を放散させたり、脱水状態にならないよう水分を補給するなどすれば、熱は下がります。下に挙げた薬や方法は熱の原因に対処するものではありませんが、体温を下げ、お子さんを楽にするのに役立つでしょう。
腫瘍科の医師や看護婦の指示を受けるまでは、かってにアセトアミノフェンを使わない。
アセトアミノフェン(タイレノールやその他の商品)は高熱を下げ、ガンの患者さんの不快感を和らげますが、アセトアミノフェンは感染を消してくれるわけではありません。お子さんの体重を確認し、容器に書かれている、体重に応じた適量を調べてから、正確な量をあげてください(錠数や、シロップの量)アセトアミノフェンは口から飲ませるようにし、坐薬(アンヒバ坐薬)は避けてください。(訳注−直腸に傷ついて出血や感染が起こるといけないからです。どうしても使わないといけないなら、潤滑ゼリーを坐薬の先につけて挿入するようです。)
アスピリンやイブプロフェンは避ける。
これらは出血しやすくなる副作用があり、特に消化器経路に出血が起こることがあります。お子さんが化学治療を受けていたり、血液が治療からの回復期にあるときは、普段より出血の危険性が高くなっています。ですからアスピリン(バファリン)やイブプロフェン(ブルフェンなど。売薬ではイブ)は使わないでください。
感染や熱に対して出された薬は、医師の指示通り飲ませる。
抗生物質が出されたら、指示通り飲み終わらせてください。
悪寒や震えがあるときは、お子さんを温かくして毛布でくるんであげる。
震えのある悪寒があるともっと熱を出しますから、十分に震えなくなるまでくるんであげてください。震えが止まったら、一枚ずつはがしていってください。
暑がるときは、厚い服を脱がせ、シーツで軽くおおったり、冷たいタオルをおでこに置いてあげる。
額を冷やすと、とても暑く感じる不快感も和らぎます。さらに、冷たく浸したタオルは頭の表層付近を流れる血液を冷やします。
お子さんが熱がとても高く39.4℃以上で、震えていないときは、ぬるま湯につからせる。
室温より少し温かめのぬるま湯にお子さんをつけ、水遊びして楽しませてください。極端に熱いお風呂や冷たい水風呂はいけません。擦り込み式消毒アルコールにはつからないでください。吸い込むとお子さんに有害です。擦り込み式消毒アルコールは皮膚からも吸収されます。震えがくるようなことはせず、子どもに服を着せ、軽いシーツや毛布で包みます。
冷たい飲み物を毎時間ごとに飲ませる。
体液の出入り(20章)をみて、お子さんに必要な水分量を確認してください。熱があるときには、皮膚や肺からいつもより多くの水分が失われるため、余分に水分が必要になります。熱があるときには脱水症状に陥る危険が高くなります。
お子さんに軽い服装を着させる。
軽い布地だと空気の通りが良くなり、衣類の下に熱がこもりません。
汗で湿った衣類やベッドのシーツ類は交換する。
熱があってお子さんが汗をかいたときは、水分が肌の表面で蒸発するために、体熱が奪われて寒気を感じます。これは気分が悪いだけでなく、身体を急速に冷やすことになります。


◎周りの人や環境から感染症をもらわないようにする。
他の人や周囲の環境からの感染を防ぐには次のような方法をいくつか組み合わせることで防ぐことができます。
看護する人はお子さんに触れる前に石鹸と水で手洗いを励行する。
細菌やウイルスが人から人へ移る経路の代表的なものが手を介することです。お子さんやお子さんのものを触る前に、石鹸と水で手を洗うことで、とても効果的に防げます。
体温計や歯ブラシを他の誰かと共有で使ったりしない。
細菌が人から人へ容易に移ってしまいますから、口の中に入れるものは共有してはいけません。
感染症や伝染性の病気(風邪、流感、水ぼうそう、風邪熱から出ている口唇ヘルペスなど)にかかっている人との接触を避ける。
訪問者には風邪が治ってから会いに来てくださるようにお願いし、移らないようにしましょう。
子どもが水ぼうそう、はしか、帯状疱疹などに罹ったら、直ちに連絡する。
水ぼうそう、はしか、帯状疱疹などのウイルスは化学療法を受けているお子さんには深刻な影響をもたらします。そのような病気の人と接触の機会を持ってしまったときは、一時的に免疫力を高め、感染をなんとか防ぐために抗体を投薬されるのが普通です。(免疫グロブリン)
低温殺菌処理してない生乳、生貝、生卵は食べさせない。
生卵、生のクッキー生地、生乳にはたくさんの細菌がおり、サルモネラ菌などによる重症の消化器官疾患を起こすことがあります。こうした病気は吐気、嘔吐、下痢、極度の衰弱を招きます。
池や川では泳がない。
水にはたくさんの細菌が繁殖しやすく、子どもは塩素系の漂白殺菌をされていない水で泳ぐと感染する危険が高くなります。
切り傷や打撲傷を防ぐため靴を履く。
足にけがをすると、小さな傷でも細菌が身体に入ります。
切り傷をしたらすぐに石鹸と水で洗い、数時間は傷ばんそうこうをしておく。
切り傷、擦り傷は石鹸と水で洗い、バンドエイドかガーゼを当ててください。皮膚に傷があり、中に土が残っていたりすると容易に感染します。
日焼けしないようにする。
日焼け止めローションを使い、帽子やスカーフを使って、日光が当たらないようにしましょう。日焼けすると水疱ができ傷口ができかねません。皮膚に細菌の侵入口ができると、感染しやすくなります。
ペットの世話は誰かにまかせ、猫のベッドは何も入れず、ペットかごはきれいにする。
ペットの糞便には高濃度で細菌やカビがおり、簡単に人に移ります。お子さん以外のどなたかに世話、掃除、水槽の掃除、ペットのベッドなどをお願いしましょう。だからといって、ペットをどこかにやったりしないでください。ペットから得られる愛情や友情は子どもにとって大切であり、ペットと遊ぶことは差し支えありません。
化学療法の間、バクトリム(バクタ、バクトラミンなど)が処方されていれば、飲ませる。
バクトリムはニューモシスチス・カリニ肺炎という重い肺炎を予防するための抗生物質です。処方されているのは、この予防のためです。
◎身体(皮膚、口中、尿、便など)に通常いる細菌からの感染を防ぐ。
ガンの子どもは自分自身の身体(皮膚、口、尿、大便など)からも感染します。次のヒントはそうしたものからの感染を防ぐためのものです。
毎日シャワーをあびたり、お風呂にはいって、肌を清潔に保つ。
衛生状態を良くすることが大切です。毎日お風呂に入ると皮膚に付着している細菌の量を減らし、感染の機会を減らします。
石鹸と水で良く手を洗い、特におトイレの後や、食事の前にはきれいにする。
肌の乾燥や、ひび割れを避けるため、きれいに洗った後は、潤いを保つローションをつける。
ローションは肌を無傷に保ちやすくします。肌を健やかに保てば、細菌が入り込んで感染を起こすような傷ぐちを減らすことができます。
排便後、肛門周囲を清潔に保つ。
清拭のたびに、皮膚に痛みや傷がないか気を配りましょう。女の子には排便後は前から後ろに拭き取るよう教えましょう。
お子さんがお昼寝・バランスの良い食事・十分な量の水分をとり、適度な運動をするよう気を配る。
直腸で体温を計る、坐薬を使うなどは避ける。
こうした行為は消化管や直腸に常在している細菌が直腸粘膜の微細な傷口から入り血流にのって感染症を引き起こす危険性を高めます。
一日に何度か(食後や就寝前)、歯を清潔に保つよう促す。
口内の粘膜に傷がないか毎日確認してください。最低一日に4度は歯を磨くと、口の中の細菌数を減らすことができます。これが感染防止に役立ちます。
化学療法中に特に指示があれば、ペリデックスを使う。
ペリデックスは口の中の余分な細菌を殺す独特の口中洗浄剤です。医師やナースの勧めるように使ってください。(GUM口腔リンス液みたいなもの??)
3ヵ月に一度は歯ブラシを新調する。
歯ブラシには細菌が繁殖します。ほとんどいつも湿っており、いろんな種類の有機体を寄せ付けます。3ヵ月ごとに新調することで口内の感染の機会を減らすことができます。
口内の感染(鵞口瘡=がこうそうであることが多い)を治療したあとは歯ブラシを新調する。
口内の感染が抗生物質の使用で治っても、歯ブラシが汚染されており、感染源はブラシの毛に増殖し続けます。捨ててしまいましょう。
血球数が清浄なときに歯医者に行くように予定をくむ。
口の中を治療するときなどは事前に抗生物質を子どもに飲ませる医師がたくさんいます。中心静脈ラインをつけているお子さんは歯科の治療や検査には、すべて抗生物質を服用するべきです。歯科医師はお子さんの主治医に血球数がどれくらいか、またその時期に歯科治療をして良いかどうかを確認するでしょう。口の中には常在している細菌があり、歯科で処置をしたり削ったりすると歯茎に傷ができます。お子さんの白血球数が低下しているときには、細菌が小さな傷から入り、感染や膿瘍ができる危険があります。
定期的に歯科に通う。
ガンに罹っている子どもでは口や歯の手入れがとても大切になります。歯科治療が保険で支払われないときや、治療代が高くて定期的に通うのが困難なときは、そのことを医師やナース、ソーシャルワーカーに相談してみてください。金銭的援助が手配されることもあります。例えば、ある地方郡では無料の歯科クリニックがあり、1年に1,2度学校区を訪れます。ある大病院などはその中に歯学部があり、歯科医師がその病院にかかっている患者を、診てくれます。あなたが選べる方法を探してみましょう。
◎学校やデイケアセンター、兄弟などからの感染を防ぎましょう。
きょうだいが予防接種や経口のポリオなどのワクチンを受けるときには、前もって医師に訪ねる。
一般的には不活性化された(死んだ)ワクチン、つまり百日咳・ジフテリア・破傷風三種混合、B型肝炎ウイルス、肝炎球菌、インフルエンザなどのワクチンは受けても大丈夫です。きょうだいがポリオワクチン(経口)を受ける前には、医師に確認してください。
子どもの同級生、デイケアに来ている人、ベビーシッターなど感染症にかかった人が出た時に、そのことをあなたに知らせてくれる教師や学校看護婦などの連絡担当者を見つけておく。
はしか、水ぼうそうなどの感染者が出たことを、患児のきょうだいが感染症のキャリアーになっているかどうか、そうした病気を家に持ち帰る可能性があるかどうかがわかるだけ、必ずしも十分に迅速に知ることはできませんが、教師や保健の先生にわかり次第、感染者が出たことを知らせてくれるよう頼んでおきましょう。家に電話がないのなら、あなたに直接連絡を取ることができる誰か大人の人に連絡するよう頼んでおきましょう。
患児より大きいきょうだいから学校でどんなことが起きているかを聞き出すのは良いですが、このような大切な情報を聞いたら、必ずお子さんの主治医に問題点を話すようにしてください。時には、予防のために薬が出されたり、特別に注意するべきことを教えられたりします。化学療法を受けているお子さんが病気と接触することがあったかどうかを知っておくのは大切なことです。保健の先生や教師に学校で感染性疾患の患者が出たら、わかり次第連絡をくれるように頼んでおきましょう。時には、接触してから72時間以内に、ガン治療を受けているお子さんには予防薬が出されることがあります。その他の特別な注意点も伝えられるでしょう
◎血球数が低いときは感染を防ぐ。
白血球数が少ないときには感染を防ぐため、先に延べたような提案全部に従うことがとても大切です。その他にも感染と発熱を防ぐために守るべきことがあります。
お子さんを屋内の人ごみに連れて行くのは必ず避ける
こうした環境下では感染や風邪にかかる危険性が高くなりますから、代わりになる活動を考えてください。また、学校を休む必要があれば、そのように医師から忠告があるでしょう。血球数が正常範囲になっているときは屋内の人ごみにいくのを禁止しないであげてください。お子さんは楽しくて慣れ親しんだ催しなどにまた戻りたいのです。

考えられる問題点


何があなたの計画通りにことを運ばせる際の妨げになっているのか、どうしたら障害を乗り越えられるのかを考えてください。

これまでに他の人が直面した障害は以下のようなものです

1,「アセトアミノフェンを飲ませたら、熱がさがったから、もう連絡しなくてもいいわ」
回答:初めに発熱を起こした原因がなんであれ、たった一回のアセトアミノフェンで治るわけがありません。お子さんに感染の治療が必要かどうかを見極めることがとても大切です
2.「息子はちっともつらそうにみえないのですが、熱が38.9℃もあるんです。」
回答:人によって高熱が出ていても、反応は様々です。ある人はとても眠くなり虚弱になりますが、気分が悪いと感じるのに時間がかかる人もあります。ガイドラインで体温の報告に関する所に従ってください。
3.「娘は歯磨きをよくしたら、歯茎がこすれて血が出ると信じているのです」
回答:規則正しく歯磨きをしないと、歯磨きをしているときや、歯磨きをした後に歯茎から血が出るのです。細菌が歯茎にこびりついて組織を不健康にし、弱めてしまいます。時には食べ物を噛んだりかじったりすると出血することもあります。規則正しく、優しく歯磨きをすることで細菌がとれて、歯茎や口を覆っている皮膚粘膜を強化します。

あなたの計画を実行し、調整する


計画を実行する。
前もって準備をしましょう。どうやって計画を実行するかを頭の中でやってみるようにし、万一急に必要になったときに備えて、早めに交通手段を手配しておきます。熱や感染を止めるために動くべきときが来たら、計画を実行に移し、どんな状況にも適応できるようにします。このガイドを参考にし、また手伝ってくれる人みんながこの計画を必ず読むようにしましょう。

結果を確認する
熱が出ているとき、どんなときに医師に連絡するべきか、熱を下げお子さんをもっと楽にしてあげられるように何をするべきかわかっていますか?熱が出る回数は減って来ていますか? こうした問いに答えることで、この問題にどう気をつけ、どうすればいいのかがあなた自身わかっていることに気づいたことでしょう。

あなたの思い通りにことが運ばないとき
熱が続くようなら、あなたの計画はうまく効果が出ていないようです。あるいは熱が何度も出るようなら、あなたがやるべきことは二つです。次のとおり、順番に考えて見てください。

1.この介護計画の「専門家の助力を求めるのはいつか」の節を見てください。そこにある症状のどれでも当てはまれば、医師・ナースにすぐに連絡してください。
2.熱が続いたり、どうやって予防したらいいのか、どうしたら気づくのかわからないなら、診察時間内に医師・ナースに尋ねてください。何をしたか、その結果はどうだったかを伝えてください。



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