平成9年度 第8回企画管理委員会議事録
日 時 平成9年12月20日(土)15:00〜19:00
場 所 財団法人骨髄移植推進財団会義室
 
出席委員 小寺良尚 委員長
秋山祐一・岩尾一・岡本真一郎・加藤俊一・清水透・十字猛夫・鈴木利治・新美育文・森島泰堆 各委員
陪席者 [厚生省臓器移植対策室] 重藤室長補佐・真鍋係長
[日赤本社] 服部係長 [日赤DC] 田中係長
[財団] 田中常務理事 [事務局] 野田・矢澤・山崎・町田
 

 1.第7回企画管理委員会議事録
	[1] 普及広報委員会:インターネットホームページの入札、地区普及広報委員会関係諸規
	  定、ニフテイ(株)との契約等について
	[2] コーディネート委員会: 第3回コーディネータープラッシュアップ研修会報告について
	[3] 医療委員会:患者登録受理審査方法の変更について、非血縁者問骨髄移植を受けた患
	  者への6ヶ月アンケート実施等について
	[4] ドナー安全委員会: バンク全体の危機管理、緊急事態発生時の対応手順についての
	  再確認の必要
	  性、管理マニュアルの作成等について
	[5] 国際委員会: Fee Scheduleの見直し、海外バンクからの骨髄の提供を受ける移植施
	  設の基準の見直し、骨髄運搬マニュアル、韓国・台湾骨髄バンクとの提携の展望、BM
	  DWへの加盟、認定施設更新基準、認定施設に関するお願い(千葉大学小児科)、診療
	  所施設の利用(依頼)等について
	[6] 骨髄バンク患者相談窓口開設について
	[7] 福岡県弁護士会との「骨髄ドナー候補者の最終同意の際の弁護士立ち会いに関する約
	  定書」締結について
 等を主題とする第7回企画管理委員会議事録案が承認された。

 2.普及広報委員会
   決定事項

	[1] 新たなドナー登録者数の目標値の設定について
	  10万人から次の新たな目標値を設定するための理由としては、学術的には骨髄移植実
	  施の条件がHLA−A,B,DRの抗原型の適合の他にDNAレベルの適合が必須条件となった
	  きたこととし、中期目標値として20万、長期目標として30万人を標榜するのが妥当で
	  あるとされた。また、ドナーの情報管理を行っている日赤DCのコンピューターのキャ
	  パシティーの問題とその整備、ドナー検査料その他普及啓発費等の総合的な財源の確
	  保について積極的な国の支援を要望することとされた。更に関連事項として公共広告
	  機構(AC)の支援協力期間が目標値10万人達成までとなっていること等から新目標値
	  の設定理由と継続して骨髄テーマの登用を強く要望する旨の正式文書をACに提出する
	  こととされた。

	[2] 普及広報活動の今後の方策について
	  地域に密着した普及広報活動の必要性が強調され、今後の課題として現在ドナーコー
	  ディネートを主担業務としている地区運営事務局の中に普及広報業務も組み入れるこ
	  とが可能かどうか検討を進めるべきであるとされた。

   報告事項

	[1] 日曜日のドナー登録受付について
	  神奈川県が試行的に推進月間の12月14日(日)に受付窓口を開設すること。
	[2] インターネット回線の増設について
	  ホームページ開設に伴い、接続回線を増設して適切な対応を図ること。

 3.コーディネート委員会
   決定事項

	[1] 調整医師6名が推薦されそれぞれ了承された。
	[2] 三次検査以後のコーディネートの集積データをまとめ「骨髄提供者となられる方への
	  ご説明書」の補足事項として小冊子化することとし、改正が必要な部分があれば善処
	  することとされた。

 4.ドナー安全委員会及びコーディネート委員会
   決定事項

	情報の公開について
	コーディネート委員会との共同作業で骨髄提供ドナー1,200名のフォローアップの実情が
	まとまったとされ、具体的な事実を把握してドナーコーディネートを行う必要上、コー
	ディネートたよりにそれらを掲載することとされた。
	また財団の統一見解として報道機関への情報公開も併せて行ない、後遣症の残った症例等
	については、特記事項として説明を加えることとなった。

 5.医療委員会
   決定事項

	[1] 移植認定病院の認定について
	  申請のあった東京女子医大附属病院が認定病院として承認された。
	[2] 移植認定施設の見直し等について
	  認定施設の新基準を4月から導入するに当たり、3月末までの移行期問中の新規認定申
	  請に対しても新基準に沿って審査を行うことが了承された。
	  また1月に実施予定の見直しのための各既認定施設に対する移植数等のアンケート調
	  査結果を公表することについての提案がなされたが、更に検討が必要とされ継続案件
	  とされた。
	[3] 情報公開等に関する医療委員会の見解案について
	  患者とドナーのプライバシーに触れること以外の情報の公開、医療機関への移植成績
	  の定期的公開を財団のインターネット・ホームページにタイムリーに掲載する件につ
	  いて提案があり次回委員会の継続案件とされた。

 6.国際委員会
   決定事項

	[1] Fee Schedule の見直しについて
	  98年2月よりNMDP側の患者負担金の価格表変更通知に伴うJMDP側変更案が諮られ下記
	  の通り了承された。
	  なお、事務局提案の1はDP登録料の変更案(現行50,000円から30,000円に減額)に
	  ついては、再度検討事項とされた。
  NMDP
  現行 98/2より
調整開始 $600 現行とおり
※ DRタイピング $200 $150
感染症検査及び採決手数料 $175 現行とおり
採決前感染症検査料 $175 現行とおり
※ 骨髄採取費用 $22,700 $21,500
※ 骨髄運搬料 $2,300 $2,500
 
  JMDP
  現行 98/2より
登録料 50,000円 現行とおり
コーディネート料 150,000円 現行とおり
3次検査費用 60.000円 現行とおり
骨髄採取費用 2.270.000円 2.150.000円
骨髄運搬料 230.000円 250.000円
	[2] 海外バンクからの骨髄の提供を受ける移植施設の基準の見直しについて
	  国内の認定施設更新基準が過去の実績が同種骨髄移植15例以上かつ最近3年以内10例
	  以上とし、施設単位でも認定可能とする医療委員会の報告を受け、海外バンクから 
	  骨髄の提供を受ける移植施設の基準の見直しが検討され、海外バンクにおける認定施
	  設と同等の実績を有する施設で行うこととする当初の決定を尊重し、現行とおり(海
	  外バンクからの骨髄の提供を受ける移植施設の基準及び海外バンクへ提供する骨髄を
	  採取る施設の基準)科別認定とし、将来的には基準の設定の中に症例数のみでなく移
	  植チームの実績等総合的な評価も加味すべきであるとされた。

	[3] 骨髄運搬マニュアルについて
	  骨髄液の引渡しの確認及び緊急時の移植施設担当者との連絡網等を明確にすることと
	  し、骨髄液の渡し場所と受取署名確認等を国際空港(成田・関西・名古屋空港)内の
	  診療所に限定することが可能かどうかNMDPとの調整を図り最終案をまとめるとされた。

	[4] 韓国・台湾骨髄バンクとの提携について
	  KMDPとカソリックバンクの統合案等の韓国バンクの事情により、両バンクと三者会談
	  をもち Fee、コーディネーション、ドナーの適格性等に関して共通な基準が設定でき
	  るのであれば、個別な提携も考慮する方向佐で進むとされ、また台湾バンクに関して
	  は4月の正式提携に向けて詰めを行っていくこととされた。

	[5] BMDWへの加盟について
	  JMDP登録ドナーのHLA型の統計データの提供については、理事会の承認を得たのち、
	  厚生省経由でデータ管理者である日赤に協力依頼方をすることが確認された。また
	  BMDWへの加盟により派生するであろう業務上の事項の対策(マニュアル)等について
	  各委員会の長と業務部が中心となり検討していくこととされた。

	[6] pre−searchについて
	  国内で三次検査済のドナーの採用・不採用の決定にあたり、海外ドナーの検索結果を
	  参考にしたいと主治医からの要望があった場合はPre−Searchを実施することが了承
	  された。


 7.その他報告事項
	[1] 臨時理事会(書面表決)開催議題について
	  第1号議案 バンク登録ドナーのHLA型統計データの提供について
	  第2号議案 寄附行為第14条の規定による権利の放棄について
	 の2議案について臨時理事会を開催し、書面にて表決を諮っていることが報告された。
	[2] 患者相談窓口(Patient Advocacy)開始後の状況について報告された。
	[3] 患者家族有志の会からの要請書について報告された。

								以上
[次回委員会は1月17日(土)14時から開催することとされた。]