平成9年度 第5回企画管理委員会議事録
日 時 平成9年9月12曰(金)15:00〜18:40
場 所 財団法人骨髄移植推進財団会義室
 
出席委員 小寺 良尚 委員長・森 眞由美 副委員長
秋山 祐一・岩尾 一・大竹 一生・岡本 真一郎・加藤 俊一・十字 猛夫・清水 透
森島 泰雄 各委員
陪席者 高久史麿 副理事長
[マニュアル改定特別委員長] 土田昌宏
[厚生省エイズ疾病対策課臓器移植対策室係長] 甲田徳康
[厚生省エイズ疾病対策課臓器移植係長] 真鍋馨
[日本赤十字社事業局血液事業部事業課長] 岩田卓也
[財団] 田中常務理事 [事務局] 矢澤・山崎・町田
 

 1. 第4回 企画管理委員会議事録案が承認された。
 2. 第5回普及広報委員会報告
  1)地区普及広報委員会規定及び地区普及広報委員委嘱細則、地区普及広報のあり方(心得)の改
   正方針案について了承された。
  2)インターネット:財団公式ホームページ開設について、専門委員会を設置し、年度内開設に 
   向けて準備を進めることが了承された。
  3)アジア太平洋骨髄バンクフォーラム開催要綱案について了承された。
  4)「骨髄バンク公開フォーラム」開催要綱案について了承され実行委員会に企画管理委員会か
   ら清水・加藤委員が参画することとなった。
  5)'97全国大会開催要綱案について了承された。
  6)普及啓発事業への補助基準、普及啓発事業費補助交付要綱案については次回委員会へ継続案
   件とされた。

 3.第2回コーディネート委員会報告
  1)調整医師6名の推薦について承認された。
  2)最終同意/家族の同意とその範囲に関して、基本的な考え方等が法的な解釈も含め確認された。
  3)今後の検討課題
	[1] 採取病院のマニュアルについて
	[2] 骨髄採取量決定方法の統一に関するワーキンググループの設置について
	[3] 新規コーディネーターの養成について
	[4] 健康上の理由等でコーディネート中止または保留中のドナーのドナープールへの戻し
	  方の可否

 4. 医療委員会報告
  1)施設認定申請について
   徳島大学小児科の骨髄移植採取認定施設申請については、認定基準を満たしていないため
   不承認とされた。

  2)施設認定基準の見直しについて
   認定施設継続の基準(最近5年間で15例または最近3年間で10例の同種骨髄移植の実績)につい
   ては、非血縁血縁者間移植の実績数を満たさない場合であっても、採取数、グループの移植
   実績数等を総合的に評価して差し支えないこととされた。今後は移植1,000例達成段階時の解
   析等も含め、平成10年1月に実態調査、4月に認定継続の可否を決定することとされた。

  3)骨髄提供ドナーの保存DNAサンプルの供与依頼についてJMDPで保管している骨髄提供ドナーの
   保存DNAサンプルの一部供与依頼については、臨床上移植患者の治療方針を決定するために必
   要である場合には供与が可能とされた。

  4)HLA血清学的不一致ペアの非血縁者間骨髄移植事例9例の報告がなされた。

 5. ドナー安全委員会報告
  1)兄弟に筋ジストロフィー患者を持つドナーからの骨髄採取中止事例について
   麻酔に対しての危険性を否定できないため、採取中止となった。
   今後は報告様式の中の「家族の既往欄」に神経筋疾患の有無を記入するよう検討することに
   なった。

  2)三次検査以降の感染症検査の実施徹底のため、採取計画書に感染症検査実施のチェック項目
   を設けることとされた。

  3)電話フォロー長期継続ドナーの経過について
   提供後左手小指尺側から手首にかけてのシビレ感が継続し、ドナーフォローが長期継続して
   いる事例について、後遺傷害保険の対象として手続中であることが報告された。万が一今後
   提供後の重篤な後遺傷害事 例等が発生した場合の対処方法としては、ドナー安全委員会を
   中心とした調査委員会(仮称)を設置して対象ドナーの選定時の検査データ、採取病院の報告
   等を精査するとともに、状況によっては提供者に第三者の医療機関で受診してもらい、総合
   的に原因究明を図るとともに再発防止に努めることとされた。

  4)自己血採血に伴う貧血、転倒等の事例報告について
   自己血採血直後のドナーの安全を確保するため、適正な自己血の採血量等今後の事故防止の
   ため文書を作成し、採取病院等に周知することとされた。

  5)骨髄穿刺針破損事例について
   各認定施設宛に穿刺針の点検を要望する緊急安全情報を資料を添えて発するとともに、今後
   定期的に改善されているか否かの確認も合わせて行うこととされた。

  6)骨髄提供に伴うドナーの身体的異常の自覚症状や検査データの異常値等について
   骨髄採取担当医からの報告(平成9年8月末現在)がまとめられ、オープン資料(情報開示レベ
   ルT)とされた。

 6. 国際委員会報告
  1)Japan Marrow Donor Program Standards(初版:英文)案が了承された。
  2)World Marrow Donor Association への加入と代表者の選任要望について
   今後アジア諸国のバンクとの連携、NMDPとのジョイント会合(年2回位)等必要不可欠となる
   ことが想定されるため、財団として代表者の選任とWMDAへの加入が必要とされ、代表として
   国際委員長が選任され、内務的には委員会委員のFAXカンファレンス方式をもって迅速な対
   応をすることとされた。また関連事項としてJMDPに登録されているドナーのHLA型種類別(フ
   ェノタイプ)データを管理している日本赤十字社に対して、早期に一覧表を開示してもらう
   よう事務手続きを進めることとされた。

 7. 患者擁護部門設立に向けての今後の方針について
  第1回勉強会の意見も踏まえ、今後は厚生科研費の研究事業の一環として検討を進めたいと
  された。

 8. 移植・採取認定病院担当者及び調整医師合同会議開催について
  平成9年10月29日(水)に日本臨床血液学会:東京国際フォーラムD会場で開催し、各委員会(コー
  デイネート、ドナー安全、国際委員会)の現状報告を行うことが了承された。

資料報告

	1. 9月〜12月の予定表
	2. 骨髄バンク事業の現況(8月末現在)
	3. World Marrow Donor Association 資料
	4. Bone Marrow Donors Worldwide 資料

[次回委員会は、平成9年10月17曰く金)15時から開催することとされた。]