平成9年度 第1回企画管理委員会議事録

日 時 平成9年4月12日(土)13:00〜16:30
場 所 財団法人骨髄移植推進財団2階会義室
出席委員 小寺 良尚委員長
秋山 祐一・岡本 真一郎・加藤 俊一・清水透・十字猛夫・
鈴木利治・新実 育文・森島 泰雄 各委員
陪席者 [厚生省疾病対策課臓器移植対策室] 成瀬課長補佐・甲田係長
[財 団] 田中常務理事 [事務局] 野田・矢澤・山崎・町田

新委員並びに厚生省疾病対策課臓器移植対策室成瀬課長補佐、甲田係長、職員の自己紹介があった後、議事に入る。

承認事項 1. 委員長、副委員長の選任について
 委員の互選により委員長に小寺良尚委員、副委員長に森眞由美委員が選任された。
2. 第10回企画・第5回財務合同委員会議事録案
3. 委員会及び地区事務局について
 委員会の見直しを行い、本年度より企画管理委員会、財務委員会、普及広報委員会、コーディネート委員会、ドナー安全委員会、医療委員会及び国際委員会の7委員会により重要事項を審議し、理事長に意見具申することとなった。また、これまでの地区調整委員会の名称を地区コーディネート委員会とするとともに、地区事務局は当分の間、地区コーディネート業務に関し、地区運営委員長の指導を得つつ業務に当たることとされた。
4. 各委員会委員の選任について(任期:平成9年4月1日〜平成11年3月31日)委員会所属委員が承認され、理事長答申された。
 なお、委員長が選任されていない委員会については、委員会規程第7条第6項の規定に基づき互選により選任することとされた。
1)財務委員会: 5名
  [委員] 岩尾 ―・宇田川 雄弘・小寺 良尚・高久 史麿・森 眞由美
2)普及広報委員会: 8名
  [委員長] 清水 透
  [委員] 謝 成史・高橋 孝喜・野中 泰延・長谷川 馨・藤岡 八重子・茂呂 順一・八木澤 昌二
3)コーディネート委員会: 10名
  [委員] 今村 雅寛・岡 村 純・柴田 弘俊・土田 昌宏・土屋 滋・土肥 博雄・星 恵子・森島 泰雄・森山 美昭・波邊 貞子
4)ドナー安全委員会: 8名
  [委員] 青木 正・秋山 祐一・塩原 信太郎・鈴木 利治・中尾 康夫・星 順隆・山田 芳嗣・吉ケ江 沿道
5)医療委員会: 7名
  [委員] 笠井 正晴・加藤 俊一・金丸 昭久・河 敬世・高橋 聡・原田 実根・堀部 敬三
6)国際委員会: 5名
  [委員] 岡本 真一郎・幸道 秀樹・権藤 久司・坂巻 壽・平岡 諦

報告事項等

1. 新理事・評議員(任期:平成9年4月1日〜平成11年3月31日)の就任について
 任期満了により3月17日開催の評議員会で理事23名、監事2名、理事会で評議員30名が選任された。
2. 平成9年度事業計画について
 田中常務理事の概要説明のあと、下記のとおり討議を行った。
 1)普及啓発事業について
 [1] ドナー登録の伸び悩み現象の実態把握については、地区普及広報委員及びボランティア団体と財団との緊密な連携のもとに改善すべき事項については、普及広報委員会が中心となり積極的に取り組むことになった。
 [2] 時間外電話受付業務の開始について
   国の予算が成立したので、外部に業務を委託し、4月から時間外電話受付業務を行うことになった。
 [3] 普及広報委員会のあり方について
   多様な分野の委員構成により、本年度は斬新な発想でボランティア団体等と財団との関係改善も含め、普及広報を進めていきたいとの委員長抱負が述べられた。


2)連絡調整等事業について
 本年度の各委員会のあり方について各委員長より下記の通り抱負が述べられた。
 [1] コーディネート委員会
  三次検査前の間診で多数のドナーが不適格となっている現状を踏まえ、登録時のドナーの健康チェック、提供意思の確認、家族の同意の確認等早い時期にチェックを入れられるよう検討する。また各コーディネート段階での中止数についても取りまとめたい。
 [2] ドナー安全委員会
  ドナーの安全を確保するため、引き続き監視及び指導の強化に努めたい。
 [3] 医療委員会
  骨髄バンクの国際化に見合った患者コーディネート、適用疾患の検討、認定病院の見直し、また決定した事項の実施の遵守等について積極的に取り組んで行きたい。
 [4] 国際委員会
  国際化に対応するため、適切な委員会運営に努めるとともに台湾、韓国バンクとの提携に向けての準備、スタンダードな説明資料の作成等に取り組んで行きたい。

3)その他の事業
 [1] 事務局移転について
  先の理事会、評議員会で承認となっていた事務局の移転について、移転候補ビルの新宿区新宿2丁目13番12号新宿ISビル8階が事務局より報告され、移転に向けて手続きを進めることが了承された。
 [2] 「骨髄バンク支援チャリティーコンサート」開催についてホセ・カレーラス氏の協力のもと6月9日に財団とホセ・カレーラス国際白血病財団共催で開催する旨の報告があった。

3. 平成9年度収支予算書について
田中常務理事より平成9年度総予算8億1千2百万円の予算編成方針要綱及び「ホセ・カレーラスチャリィーコンサート特別会計」、「国際協力事業特別会計」予算が説明された。

4. 国際協力事業の進捗状況について
4月8日厚生省記者クラブ記者会見資料及びJMDPとNMDPの相互提携におけるコーディネート マニュアル(資料)により報告された。
1)海外骨髄バンクとの提携に関する連絡会(京都)について
 認定施設の主治医に対し、全米骨髄バンクとの国際協力事業が新年度より可能となった旨の説明を日本血液学会に合わせ3月28日に行った。

2)海外を対象とした骨髄採取、移植について
 年間10例以上の同種骨髄移植の実施を有し、かつ過去に10例以上の非血縁者間骨髄移植の経験を有する30程度の認定施設(診療科)で実施することになった。

3)国際用ドナーコーディネートマニュアルの作成について
 ドナーへのインフォーム(採血量・海外ドナーへの提供等)、サンプル及び骨髄の送付等について、特別な手続きが必要となってくるので、各工程ごとの重点ポイントを詰めていくワーキンググループをコーディネート委員会と共同で編成し、日本から海外に向けて骨髄を提供する際のマニュアルを作成することになった。

4)韓国骨髄バンク(KMDP)との提携協議について
 4月7日付でKMDPより財団に照会がきていることを踏まえ、財団としては、HLAの適合率が高い韓国とはできるだけ早い時期に提携を進めるため、5月中に調査団を韓国に派遣することとなった。

5)予備検索導入の要望について
 海外骨髄バンクとの協力開始にともない、JMDPマニュアルの改訂の際に、将来に備えて予備検索導入の作業も含めて検討することが望ましいとされ、まずJMDPの登録ドナ一HLA型ファイルシート作成について関係各方面と協議を進める必要があるとされた。

5. 全国骨髄バンク推進連絡協議会会長名の要望書について
1)骨髄バンク関係の補助金増額要望について
 白血病等患者救済のため必要な普及啓発費、コーディネーター育成費等の財政不足に加え、海外バンクとの提携事業開始等の人的経費の増加に伴う財団の財政難解消のため国の補助金の大幅な増額を要望する旨の書面が厚生大臣宛に提出されたことが報告された。

2)アジア諸国バンクとの相互検索に伴う料金の設定等について
 アジア諸国バンクのドナー検索に伴う患者負担金の設定については、NMDPとの間の患者負担金額とは別個に設定することとし、患者負担金の軽減に関する全国骨髄バンク推進連絡協議会要望書の主旨を考慮に入れつつ至急検討することになった。

6. 普及広報委員会報告
1)国際フォーラム開催について
 10月5日に兵庫県相生市で開催される財団主催の国際フォーラムの内容等について、普及広報委員会と国際委員会の合同ワーキンググループで検討をすることになった。

2)ホームページ開設について
 委員会が中心となり積極的に取り組むことになった。

3)ドナー10万人目標未達成の原因分析等について
 ドナー登録環境の改善(登録曜日、場所等々)の検討及び新たなドナー登録者数の目標値の設定を適当な部会を設置し、検討することとされた。

4)地区の普及活動について
 地区普及広報委員のアクティビティを重視しながらボランティア団体とのタイアップを推進し、地区普及広報委員の位置付け等を含む地区普及広報マニュアルの改定について検討することとされた。

5)1・2次同時検査実施に伴なうチャンスの改定等について
 当面のチャンス改定が終了し、今後は国際的なパンフレットの作成、必要に応じ、点字のパンフレット、JMDPの概要パンフレットの作成等を進めて行くことになった。

7. 骨髄提供者の人権と患者の生命について
鈴木委員より参考資料が提出された。

8. パンフレット(チャンス)の最終同意時の表現について
新美委員から提議された、チャンスP6の最終同意は大切な約束ごとの文中の「最終同意の後は、提供意思の撤回はできません。」の表現の可否について討議がされ、NMDPの説明文書等も調べ、家族の同意はどこまでとればよいかも含め、鈴木、新美両委員で検討していくことになった。


[次回企画管理委員会は、平成9年5月10日(土)12時から開催することとされた。]