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1. 新理事・評議員(任期:平成9年4月1日〜平成11年3月31日)の就任について
任期満了により3月17日開催の評議員会で理事23名、監事2名、理事会で評議員30名が選任された。
2. 平成9年度事業計画について
田中常務理事の概要説明のあと、下記のとおり討議を行った。
1)普及啓発事業について
[1] ドナー登録の伸び悩み現象の実態把握については、地区普及広報委員及びボランティア団体と財団との緊密な連携のもとに改善すべき事項については、普及広報委員会が中心となり積極的に取り組むことになった。
[2] 時間外電話受付業務の開始について
国の予算が成立したので、外部に業務を委託し、4月から時間外電話受付業務を行うことになった。
[3] 普及広報委員会のあり方について
多様な分野の委員構成により、本年度は斬新な発想でボランティア団体等と財団との関係改善も含め、普及広報を進めていきたいとの委員長抱負が述べられた。
3)その他の事業
[1] 事務局移転について
先の理事会、評議員会で承認となっていた事務局の移転について、移転候補ビルの新宿区新宿2丁目13番12号新宿ISビル8階が事務局より報告され、移転に向けて手続きを進めることが了承された。
[2] 「骨髄バンク支援チャリティーコンサート」開催についてホセ・カレーラス氏の協力のもと6月9日に財団とホセ・カレーラス国際白血病財団共催で開催する旨の報告があった。
3. 平成9年度収支予算書について
田中常務理事より平成9年度総予算8億1千2百万円の予算編成方針要綱及び「ホセ・カレーラスチャリィーコンサート特別会計」、「国際協力事業特別会計」予算が説明された。
4. 国際協力事業の進捗状況について
4月8日厚生省記者クラブ記者会見資料及びJMDPとNMDPの相互提携におけるコーディネート マニュアル(資料)により報告された。
1)海外骨髄バンクとの提携に関する連絡会(京都)について
認定施設の主治医に対し、全米骨髄バンクとの国際協力事業が新年度より可能となった旨の説明を日本血液学会に合わせ3月28日に行った。
2)海外を対象とした骨髄採取、移植について
年間10例以上の同種骨髄移植の実施を有し、かつ過去に10例以上の非血縁者間骨髄移植の経験を有する30程度の認定施設(診療科)で実施することになった。
3)国際用ドナーコーディネートマニュアルの作成について
ドナーへのインフォーム(採血量・海外ドナーへの提供等)、サンプル及び骨髄の送付等について、特別な手続きが必要となってくるので、各工程ごとの重点ポイントを詰めていくワーキンググループをコーディネート委員会と共同で編成し、日本から海外に向けて骨髄を提供する際のマニュアルを作成することになった。
4)韓国骨髄バンク(KMDP)との提携協議について
4月7日付でKMDPより財団に照会がきていることを踏まえ、財団としては、HLAの適合率が高い韓国とはできるだけ早い時期に提携を進めるため、5月中に調査団を韓国に派遣することとなった。
5)予備検索導入の要望について
海外骨髄バンクとの協力開始にともない、JMDPマニュアルの改訂の際に、将来に備えて予備検索導入の作業も含めて検討することが望ましいとされ、まずJMDPの登録ドナ一HLA型ファイルシート作成について関係各方面と協議を進める必要があるとされた。
5. 全国骨髄バンク推進連絡協議会会長名の要望書について
1)骨髄バンク関係の補助金増額要望について
白血病等患者救済のため必要な普及啓発費、コーディネーター育成費等の財政不足に加え、海外バンクとの提携事業開始等の人的経費の増加に伴う財団の財政難解消のため国の補助金の大幅な増額を要望する旨の書面が厚生大臣宛に提出されたことが報告された。
2)アジア諸国バンクとの相互検索に伴う料金の設定等について
アジア諸国バンクのドナー検索に伴う患者負担金の設定については、NMDPとの間の患者負担金額とは別個に設定することとし、患者負担金の軽減に関する全国骨髄バンク推進連絡協議会要望書の主旨を考慮に入れつつ至急検討することになった。
6. 普及広報委員会報告
1)国際フォーラム開催について
10月5日に兵庫県相生市で開催される財団主催の国際フォーラムの内容等について、普及広報委員会と国際委員会の合同ワーキンググループで検討をすることになった。
2)ホームページ開設について
委員会が中心となり積極的に取り組むことになった。
3)ドナー10万人目標未達成の原因分析等について
ドナー登録環境の改善(登録曜日、場所等々)の検討及び新たなドナー登録者数の目標値の設定を適当な部会を設置し、検討することとされた。
4)地区の普及活動について
地区普及広報委員のアクティビティを重視しながらボランティア団体とのタイアップを推進し、地区普及広報委員の位置付け等を含む地区普及広報マニュアルの改定について検討することとされた。
5)1・2次同時検査実施に伴なうチャンスの改定等について
当面のチャンス改定が終了し、今後は国際的なパンフレットの作成、必要に応じ、点字のパンフレット、JMDPの概要パンフレットの作成等を進めて行くことになった。
7. 骨髄提供者の人権と患者の生命について
鈴木委員より参考資料が提出された。
8. パンフレット(チャンス)の最終同意時の表現について
新美委員から提議された、チャンスP6の最終同意は大切な約束ごとの文中の「最終同意の後は、提供意思の撤回はできません。」の表現の可否について討議がされ、NMDPの説明文書等も調べ、家族の同意はどこまでとればよいかも含め、鈴木、新美両委員で検討していくことになった。