財団法人骨髄移植推進財団通常評議員会(第15回)議事録
日 時 平成10年6月30日(火)14時45分から17時00分まで
場 所 法曹会館 3階「富士の間」 東京都千代田区霰ヶ関1-1-1
定 足 数 評議員現在数33名中、出席評議員11名、表決委任者22名
計33名 出席評議員の氏名(50昔順)は次のとおりである。
出席評議員 大和田 潔、尾崎 明、串田 正克、高橋 透、正岡 徹、野本 亀久男、水巻 中正、溝口秀昭、森 達郎、三谷 史生、陽田 秀夫
委任状提出評議員 芦田 信、天地 総子、有吉 孝一、大谷 貴子、小山 正紀、今野 多助、清水 勝、 下地 恒毅、十字 猛夫、墨 武司、高杉 豊、高本 滋、土肥 博雄、新津 洋 司郎、仁保 喜之、長谷川 馨、林原 健、原田 実根、藤田 譲、松田 鈴夫、松宮 孝明、森 眞由美
陪席者 小池 欣一、高久 史麿、田中 典郎
傍聴者 埴岡健一

 注1) 寄附行為第33条第5項の規定において準用する第30条第1項の規定により、委任状を提出した評議員は、同条第2項の規定により出席したものとみなされるため、出席者合計は33名となり、寄附行為第28条に規定する評議員現在数の3分の2を充足し、本評議員会は成立している旨の報告が事務局より行われた。

 注2) 審議に先立ち、小池理事長から挨拶が行われた。

議長選出
寄附行為第33条第3項の規定に基づき、出席評議員による互選を行った結果、大和田潔評議員を全会一致をもって本評議員会の議長に選出した。

議事録署名人の選出
議長から寄附行為第33条第5項において準用する第31条の規定による議事録作成のため同条第2項の規定による議事録署名人2名の選任が諮られ、出席評議員の全会一致をもって尾橋明評議員及び高橋透評議員を選出した。

審議事項及び議決事項
1)第1号議案「平成9年度事業報告」、第2号議案「平成9年度決算報告」について両議案を一括審議とし、また第2号議案と関連している報告事項「患者負担金債権(未収金)の処理状況等」も一括報告されたあと、監事から平成10年3月31日現在の財産の状態及び同日をもって終了する事業年度の収支の状況並びに理事の業務執行状況について、いずれも適正かつ適法であるとの監査報告が行われ、審議の結果全会一致をもって原案のとおり本会に先立って開催された第15回通常理事会の議決に同意し、これを承認した。

2)第3号議案「監事並びに理事の選任」について
近藤克彦監事の辞任にともない、新たに杉田力之氏(第一勧業銀行頭取)の選任方について諮られ全会一致で承認され、理事会に報告することとされた。吉矢 佑理事の辞任にともない、新たに佐谷圭一氏(社団法人日本薬剤師会会長)の選任方について諮られ全会一致で承認され、理事会に報告することとされた。

議事の経賞の概要及びその結果
1)第1号議案:「平成9年度事業報告」について
 平成9年度事業計画の定めるところに則り、普及啓発活動の一層の強化、適正かつ迅速なコーディネート活動の推進、アメリカ骨髄バンク及び台湾骨髄バンクとの国際協力事業の着実な推進、調査研究事業の充実、募金活動の強化等につき着実に事業を推進した旨の説明が野田事務局長より行われた。
2)第2号議案:「平成9年度決算報告」について
 収支計算書については、予算と決算の乖離が顕著な科目について重点的に説明、その他の財務諸表については、新規計上科目等を中心とした説明が田中常務理事から行われた。
3)報告事項:「患者負担金債権(未収金)の処理状況」について
 平成7年度決算より計上されている患者負担金の未収債権の回収状況及びその処理に関する対処方針、事務処理体制の整備、債権の確認並びに減免措置の実施等似ついて田中常務理事から説明が行われた。
4)監査報告について
 樋口監事(代理)より平成10年3月31日現在の財産の状態及び当該事業年度の収支の状況並びに理事の業務執行状況等について、適正かつ適法であるとの監査報告が行われ、さらに平成7年度決算時から発生している未収金の回収状況等を経理担当者から詳細な説明を受け、監査を行った旨補足説明があった。

以上第1号議案、第2号議案、報告事項が一括審議され、全会一致をもって本会に先立って開催された第15回通常理事会の議決に同意し承認された。

5)第3号議案:監事並びに理事の選任について
 近藤克彦監事の辞任に伴う杉田力之氏(第一勧業銀行頭取)、吉矢 佑理事の辞任に伴う佐谷圭一氏(社団法人日本薬剤師会会長)の選任方について、野田事務局長から両人の就任承諾書、略歴等の説明があり審議の結果、全会一致でこれを承認し理事会に報告することとされた。

その他
HLA型1座不一致移植及びDLTの実施について
予てから企画管理委員会で検討されてきた、HLA型1座不一致移植及びDLT(ドナーリンパ球輸注)について、理事会で小寺理事(企画管理委員長)から実施の是非について緊急提案があったこと、実施に向けて更に検討を進めることにつき大筋において承認されたこと、今後詳細な関連資料等を整え、実施の是非については専門分野の理事者間で慎重に検討を進め理事会に諮ることとなった旨、野田事務局長より報告が行われた。

質疑応答及び提言※
 1)第1号議案について
 Q:骨髄提供者の健康被害補償事業に関連してC型肝炎を発症したドナーのその後の経過はどうなのか、また現行の傷害保険の適用の検討を進めているのか。
 A:発症の因果関係を明確にするのが先決で、現在関係者間で鋭意調査中である。保険の適用に関しては様々な角度から検討を進めている。
 2)第2号議案について
 Q:監査は監事が実際に行っているのか。
 A:財団経理担当者から関係資料に基づき説明を聴取すると伴に監事を補佐する関係部局で精査の上、監事に適正かつ適法である旨報告し、その了承を得て監査報告書を作成している。
 3)報告事項について
 Q:未収金が発生するのは患者負担金が高いのも一因なのか。
 A:実際に生活保護世帯、生活困窮世帯の患者さんが多いのも事実であり、患者負担金の免除規程等を定め対応をしている。
 4)※患者負担金の減免等に対処するため、財源確保に努めるよう研究してほしい。
 5)※患者負担金の支払い保証人の設定等も今後検討する必要があるのではないか。
 6)※ HLA型1座不一致移植の実施については、外部の意見を充分聞き入れ慎重に対処する必要がある。また、DLT(ドナーリンパ球輸注)についてもドナーの承諾等様々な課題をクリアすることが先決と考える。
 7)※理事・評議員・監事の選任については骨髄バンクの担う重要性に鑑み、次回の改選時にはその点を充分考慮し選任されるよう希望する。

以上、議事録署名人は、この議事録が正確であることを証するため、下記に署名する。